この記事では、測量試験・測量士試験の合格を目指す方にお勧めの参考書過去問題集を、私が測量士試験に独学で合格した経験を基に解説しています。

この記事はこんな方にお勧めです
  • 測量士・測量士補試験の試験範囲を効率よく学べる参考書を知りたい
  • 測量士・測量士補試験の過去問を詳しく解説している過去問題集を知りたい
  • 測量士試験に独学で合格した人が使用した参考書を知りたい
測量士・測量士補試験の難易度と合格率、その他の情報は以下の記事でご紹介していますので併せてご覧ください。
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測量士試験対策にお勧めの参考書

測量士・測量士補国家試験 受験テキスト

測量試験の対策には、日本測量協会が出版している受験テキストがお勧めです。

試験範囲を網羅した非常に分厚い参考書です。

通読するにはかなりの時間が必要になるため、「まず参考書を通読し、次に過去問に取り掛かる」という一般的な勉強方法は非効率です。

このあとご紹介する過去問題集から始め、問題を解きながら必要に応じて本書を参照して知識を埋めていく使い方がお勧めです。

なお、本書は測量士試験の対策にも使えるのですが、測量士補試験の出題内容や出題傾向を考慮すると、試験対策の参考書として使用するのは効率が悪いのでお勧めできません。測量士補試験の対策にお勧めの参考書はこのあとご紹介します。
Amazonなどで在庫切れの場合

試験日が近づくと、Amazon や楽天ブックスなどの大手ネット書店では在庫切れになっている場合があります。

大日本印刷株式会社が運営するネット書店「honto」では在庫が残っている場合があるのでチェックしてみてください。
私が試験日の1ヶ月ほど前に注文しようとした際には、大手ネット書店では在庫切れになっていたため honto で注文しました。

日本測量協会の公式サイトからも購入できるのですが、郵便局で振替用紙に記入し、代金といっしょに窓口に提出するという手間がかかります。

測量法第34条で定める作業規程の準則

参考書ではありませんが、測量試験の対策には必読の文書です。
作業規程の準則
択一問題・記述問題ともに、多くの問題はこの準則の内容から出題されます。

測量士試験の午後問題で出題される記述問題の対策では、技術用語などを正確に理解・暗記をして記述できるようになる必要があります。

準則の表現通りの文章をそのまま書くか、設問で指定された文字数以内に収まるように要約して書くことを求められる問題が多いので、準則を参照して正しい表現方法を覚えなければなりません。

また、過去問の選択肢ごとに準則の当該条文を読み、その設問に関する部分だけでなく周辺知識も同時に学んで広い範囲の知識を身につけることが、測量士試験の記述問題を攻略するカギです。

市販のどの参考書よりも得点に結びつく文書ですのでしっかりと読み込みましょう。

測量士補試験の対策にお勧めの参考書

やさしく学ぶ 測量士補試験 合格テキスト(改訂2版)

測量士試験では記述問題の出題はなくすべて多肢選択式の問題ですので、測量試験とは違って細かいところまで覚える必要はありません。

また、設問は過去問の繰り返しが多いので、頻出ポイントに絞って勉強すると効率が良いです。

本書は出題頻度の高い設問に絞って丁寧に解説されており、得点に結びつく知識を効率よく学べます。

令和2年に改正された「作業規程の準則」に対応した最新版の内容です。

本書の特にお勧めのポイントは、計算問題の解説に力を入れているところです。大半の測量士補試験の受験者にとって非常に役に立つでしょう。

測量に関する基礎知識や試験に頻出の知識を本書で学んだあとに、過去問題集で試験形式に慣れながら知識の幅を広げるという勉強の進め方で合格できるでしょう。

お勧めの過去問題集はこのあとご紹介します。

測量士試験・測量士補試験にお勧めの過去問題集

測量試験、測量士試験ともに、日本測量協会が出版している科目別模範解答集がお勧めです。

本書には過去5年分の測量士・測量士補試験の試験問題と解説が収録されています。

知識問題、計算問題、記述問題など全ての問題が非常に詳しく解説されている良書です。

知識問題と記述問題では準則の内容に加えて「なぜその選択肢が正しいのか」を理解できる解説がなされています。計算問題の解説では、途中式を省略していないことは当然として、立式に至る過程も記載されていて大変理解しやすいです。

私が独学で測量試験の対策をした際にはこの科目別模範解答集が一番役に立ちました。
在庫切れの場合には

上記でご紹介した受験テキストと同様に、本書も試験直前になると大手ネット書店では在庫切れになっている場合があります。

honto」では在庫が残っている場合があるのでチェックしてみてください。
日本測量協会の公式サイトからも購入できます。

過去問解説サイトについて

「測量士 過去問解説」や「測量士補 過去問解説」などと検索すると、過去問を解説しているサイトがいくつかヒットします。

上記でご紹介した過去問題集(科目別模範解答集)に掲載されている過去問は5年分なので、掲載分より古い過去問の解説を読みたい場合にこれらのサイトは大変参考になります。

しかしながら、以下の2点の理由から、試験勉強の初期段階で利用することはお勧めしません。
  1. 誤字や解説の誤りがある
  2. 計算問題の途中式が省略されていたり誤りがある
1については、測量に関する知識がない学習初期では誤りに気づけず、誤った内容をそのまま覚えてしまう可能性があるため大変危険です。

ここ数年では「作業規定の準則」の改正が平成 28 年と令和2年に行われましたが、改正に対応できていない解説があるかもしれません。

2については、途中式が誤っていることに気づけなかったり計算過程が省略されていて、なぜ正しい結論に至るのか悩み続けて時間を浪費してしまう可能性があります。

効率よく勉強を進めるためには、最初にテキストや準則を参照しつつ公式模範解答集で5年分の過去問を解いて正しい知識を身につけ、もし解説に誤りがあってもそれを見抜いたり違和感を持てるようになってから過去問解説サイトを利用すると良いでしょう。

複数人の手による編集や校閲などを経て出版された書籍とは違い、これらのサイトはおそらく個人が運営しています。多少の誤りがあるのは仕方がないことと割り切って、感謝して利用させてもらいましょう。

測量士・測量士補試験の関連情報

測量士・測量士補の資格を持っていると科目免除を受けられる試験

土地家屋調査士試験

測量試験もしくは測量士試験に合格している方は、土地家屋調査士試験(以下、調査士試験) の「午前の部」の試験が免除されます。

測量士試験と調査士試験の午前の部の難易度を比較すると測量士試験のほうが圧倒的に簡単に合格できるので、調査士試験の受験者の大半は事前に測量士補試験に合格して調査士試験の午前の部の免除を受けるようです。

令和元年度の調査士試験の受験生 4,198 人のうち、午前の部の受験者数はたったの 31 人だったとか。
(※出典:https://www.agaroot.jp/chousashi/column/exempt/)

調査士試験の午前の部の試験問題は、測量試験に合格している私が見ても難易度が高いと感じました。免除を受けるのが受験戦略としては正解でしょう。

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